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読書 Note -『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードが最強の武器である』

『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードが最強の武器である』を読んでみての感想。
新卒時代に、当時の上司から口酸っぱく言われていたことが全て書いてあり、当時の上司はこの著者の言っていることを指して指導してしくれていたのだとここに来て気づきました。

書籍そのものは、厚みの割に文字が大きくさっと読み流せるボリューム感です。
著者が伝えたいことは一冊を通して同じで「スピードが最強の武器である」ってことだけです。
それを色んなエピソードや仕事の仕方を交えて解説しています。

多分読む人によっては拍子抜けするかもしれません。
とは言え、同じエンジニアとして、仕事をする上で改めて大事だと思うことも書いてあったのでまとめてみました。

書かれていた内容

  1. 納期を守ること
  2. 時間を守ること

の2つです。これは著者も色んな言葉で書いていましたが、僕が感じたのは、一冊を通して、ほぼこの内容しか言っていないということです。
多分この2つさえ、ちゃんとできるようになれば、意味不明な飲み会のルールなんか覚えなくてもいいと思います。

この本に書いてあるのは、大事なことは上の2つで、それを常に実践するためにはどうするかのスタンスが書かれているのみです。
中でもしきりに書かれているのは、 仕事全体を2:8に分け、最初の2割の日程で仕事全体の8割を終わらせる ってこと。

このセンテンスは頻出で、それだけ大事なことで、著者である中島さんのキャリアは全て上記のスタンスに集約されているのでしょう。

もちろん、今の立場にあるからこそできる内容(ex 昼寝の仕方 etc...)もあって全てが全て実施できるわけではありませんが、もし、仕事の仕方として自分で納期を切れる、もしくは納期を明確に伝えられている場合は、参考になる内容がかなりあると思います。

とりあえずやってみて、肌感覚掴んでから一旦報告して、納期までに終わりそうか確認する。
とはいえ、これって案外難しくて、やはり任された仕事である以上、1人でやり遂げたいし、周りに相談したり、ましては納期を変更するなんて、自分の無能をさらけ出しているみたいでかっこ悪くてしづらいと思います。
自身にも似たような経験がありますし、それで迷惑かけたこともあります。
でも、結局仕事は自分1人でしているわけではないので、そこはちゃんと伝えるべきなんですよね...(自戒も込めて)

報告が遅くて困ることはありますが、報告が速くて困ることはまずありません。

書籍の内容は平易で、エピソードもなかなかわかりづらいところもありますが、これは社会人歴浅い自分みたいな年代の人にはぜひ知ってほしい内容です。
仕事の仕方は組織や社会のルールに染まる前の方が矯正し易いです。

個人的に印象に残ったこと

約束の納期を常に守り続けていれば、自分より高い能力の人間よりも上に行ける。 と触れられている内容の箇所です。
約束を守ること = 信頼 を勝ち取ることであって、スキル上優秀だから信頼できるわけでなく、セルフマネジメントまでできて、常に予定通りに成果を出してくる、または早いタイミングで予定の変更を依頼してくる方の方が、信頼感がある、なんて当たり前のことのようですが、それが実は仕事の全てではないかと。
仕事は結局、人と人の関わりの中で行われることである以上、スキルセットは優秀でも、人として信頼できるかどうかが最終的な意思決定にもっとも効いてきます。
そして、信頼されて任された仕事 = キャリアなので、信頼される人の方がキャリアアップにつながっていく。

もちろん、有無を言わせない天才的なスキルセットを持っている人間はいるので、そういう人間には勝負しても勝てないかもしれませんが、とは言え、そういう一握りの人間と勝負するよりも、凡人同士の中で勝負する中で、いかに相手より信頼されるか、どう差別化して、少しでも上に行くのか、ってことの方が自分にとっては身近な内容で、再現性が高いです。

どう活かしていくか

とは言え、最初の2割の日程の中で普段の10~20倍の生産性で業務にとりかかるなんて凡人には無理ですよね。
著者の中島さんも凡人みたいな事欠かれますが、僕から見たら十分天才の部類です。

なので、実践で活かすとするならば、プロトタイプを作るってところから始めようかなと。
そして、日程の算出の仕方とスケジュールの組み方。
現在、あまり納期が明示されることはありませんが、その場合、仮納期を設定して、どれくらい終わるのかってところ、仮納期を設定して一気に作業することで、自分が躓いているポイント、時間がかかっているポイントを洗い出して、予め潰す、もしくは、部分的に変わってもらう、アドバイスをもらいやすくするなど、色々方法は考えられると思います。

あくまでゴールは時間、納期を守ることで、少しずつ回していくのはその訓練にすぎません。少しずつやっていけばそのうち慣れて行くと思います。

まとめ

書籍はHowToを謳っていますが、書いてあるのは、即実践で使える具体的なHowToではなく、どちらかというと、スタンスや意識、考え方の側面が強いです。

納期と時間は守るもの、そういう風に最初に決めてしまえばいいのだと思います。
そうすれば、「どうすれば納期を守れるのか▷とりあえずやってみて報告しよう」といった具合に仕事のやり方に行き着きます。

こんな時期なので、フレッシャーズの皆さんには一読してほしい本かと思います。