ビジネスサイドや企画サイドと新機能や要望のやり取りをするときに、最近否定的な態度を取ってしまうことが多く、良くない傾向だとおもったので、そもそもなぜ否定的に考えてしまうのかということの理由を考えてみました。
拡散思考と実装前提思考
1. 拡散思考とは?
機能やアイデアを考える時に、納期や機能の実装を前提とせず、思いつくままにアイデアを拡散させていくこと。
実装前提ではないので、今のスキルレベルや実装の詳細を考えずに、自由な発想でサービスに向き合うことができます。
2.実装前提思考
機能の実装に納期が決まっており、実装、検証、改善のサイクルを回すことを前提とし、詳細を決めるために収縮していくこと。
実装される機能には、恒久的な機能とアドホック的な機能の2パターンがあるものの、どちらにせよ、開発が必要になるので、やることやらないことを明確に定義し、仕様に落とし込むことが必要になる。
コミュニケーションの前提を整える
新機能やアイデアに対して否定的になることが多く、コミュニケーションに齟齬が生まれていると感じるときは、この拡散的思考なのか、実装前提思考なのかのコンセンサスが取れていないことが多いのではないかと考えるようになりました。
エンジニアである以上、何か発案をもらったら、実装前提で考えることが多く、そのために、機能の詳細や、いつまでに、何を、どこまで実装するのかを正確に知ろうとしてしまいます。
この過程で、今やるべきなのか、代替案はないのか、そもそも必要なのかをしつこく確認することになり、それが、発案側としてはアイデアを否定されてしまっているように感じてしまうことがあると思います。
しかし、実装前提の立場に立った場合、大雑把な仕様だけでは、出戻りが発生する可能性が高く、どうしても、最速で実装するための最低のシステム要件は確認したくなってしまいます。
特に相手の実装を否定しているという意図はなく、それぞれに抱えているタスク、コミットするべきスケジュールがあるはずなので、それを優先するべきで、差し込みで入ってくる業務等にはどうしてもネガティブにならざる得ません。
拡散思考であれば、上がっているアイデアに対して、エンジニア目線で色んなフィードバックができるようになります。
つまり、大事なのはコミュニケーションを取る前段階で、実装前提なのか、拡散思考なのかはしっかり確認しておくことなのかなと
自分もコミュニケーションを取る際には、拡散思考なのか実装前提なのかを確認し、拡散思考であれば提案者のアイデアに寄り添うこと、実装前提であれば、スケジュールや詳細な仕様も加味しながらになるので、100%提案者のアイデアは汲み取りきれないことを伝えて、コミュニケーションの齟齬をを減らしていきたいものですね。