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Drastically Repeat Yourself !!!!

育休から復帰しました

Overview

4月末に第一子である娘が生まれてから3ヶ月間の育休を頂いており、昨日から現職に復帰しました。

娘が生まれたときのエントリは以下。

ema-hiro.hatenablog.com

初めての育児だったので、感じたことと買ってよかったもの、使っていたものたちをつらつらと書きます。

育休について

まず育休について。

先の娘が生まれたエントリにも記載してますが、育休を取る/取らない、取るとしてどれくらい取るか、というのは家庭の選択の問題でもあるので、「絶対取るべし」とは思いませんが、取得した人がおおよそ口を揃えて言うことと自分も同じように「取ってよかった」と思います。

理由は育児に参加できるということもあるんですが、子供の成長速度は自分が思っていた以上に早く、見逃してしまうことがもったいない瞬間がたくさんあったので、それらを一緒に体験することができた、ということが一番大きかったです。

育休におけるキャリア云々の話については、現職は当たり前のように育休を取得する男性が多かったので普通に取るものだと思ってて、キャリアのリスクみたいなことはなーんも考えてませんでした。取った直後は育休のこと「ポケモンゼルダとスプラやるための休暇」くらいに思ってました。全然そんなことなかったですが...。
そういえば、育休を取ることを両親、親族に伝えると割りと概ね好評だった一方で「令和だね〜」みたいな感想をもらったりもしたので、男性が育休を取得すること自体の意識は進み始めているとは言え、ある年齢より上に行くとまだまだ珍しいことのようでした。

1点反省があるとすれば、育休の取得のためには ある程度のキャッシュ(現金)が必要になる ということについてもう少し事前に目を向けておくべきだったかなということです。
育休にはその手当が健康保険から支給されますが、上限があり、お金の面だけ持ち出すと手取りが多い人ほど育休を取得することそれ自体が「キャッシュフローの観点では損」になります。また手当の支給にはタイムラグ(大体2~3ヶ月)があるので、育休スタートから短くとも2ヶ月は各種支払(家賃orローン、クレカ、光熱費、食費、育児関連費)に耐える現金をプールしておく必要があります。特に5月6月は各種税金(自動車税、固定資産税 etc..)の納付時期であり、さらに6月を跨いてしまうと住民税の普通徴収に一時的に変更(*1)されて、前述のコストに加えて税金でお金がごっそりなくなる事象が発生します。
自分の場合住民税の普通徴収が完全にノーマークで、かつ戸建のローンもあり、事前にローン口座に幾ばくか現金を移していたのもあって結構ヒヤヒヤしました。

3末が現職の賞与タイミングだったのもあり、それを全部育児関連費用に当てるように予算を組んでいて、ある程度キャッシュがある状態だったのでなんとかやりくりできましたが、この育児休業手当の支給のタイムラグと支給上限があることで給与の手取りが多い人ほど損をする現状の仕組みがある限り「お金が理由で育休を取得しない」という人がいても不思議ではないと思います。
男性の育休を推進したいのであればこういったキャッシュフローが一時的に悪化するような状況は早晩改善されて欲しいなと思います。

※1. 税金の先払いなのでもともと特別徴収の場合、復職後に特別徴収に切り替わります。事前に払い込んでる金額が多い場合、翌年の6月まで若干手取りが増えます。

育児について

次に育児について。

同年代ですでに経験してる人も多い中、自分にとっては初めての経験だったのでハマりどころにちゃんとハマりながらの試行錯誤した日々でした。
結果としては「奥さんにおんぶにだっこ」状態でした。やはり母体の中で10ヶ月かけて準備する母親と、いきなり育児が始まる父親では土台からまるで違うので、スキルゼロの状態から始まって、しばらくはほぼ戦力外と言っても過言ではありませんでした。
今となっては慣れましたが、育児の実情を今まで雰囲気で知った気になっていて自分事として捉えたことはなかったので、今回体験してみてその大変さを改めて痛感しました。

育児それ自体は大なり小なりのタスクの連続で、それら一つ一つをこなしていくこと自体はさほど難しいことではない、というのが自分の感じているところではあるんですが、問題は「そのタスクのタイミングがいつ来るか全くわからない」ので、常に脳内のリソースの一部を子に向けなければならず、そしてその状態が24時間続く生活の中で徐々に体と心が疲れていきました。
僕自身は体力と気力にはそれなりに自信があるほうだと思っていたのですが、それは単なる驕りで、1週間経過したくらいから体調とメンタルが崩れ、結果として育休最初の1ヶ月は育児するか寝るかの2択という生活をしていました。数少ない娯楽はポケモンする、アニメ見る、漫画読む、ジムで体動かしてサウナ入ってくるくらいででそれ以外のことをやる気力は一切湧きませんでした。育休中に積読消化!みたいなことをほざいていた過去の自分は結構アホだったなと思います。疲れ果てて活字なんか読めませんでした。
そう言えば、育児始めたてでメンタル的にしんどいときに母親側のケアは行政がサポートしてるサービスも含めていくつかありますが、父親側のケアは探してもすぐには出てこないなということに気づき、こういうところでも男性が育児に参加していくための土壌はまだまだ整備途中であることを感じました(自治体ごとにまちまちだとは思いますが)

まぁでもどんなに疲れていようと我が子は可愛いもので、自分でもこういう感情を持つんだなーと思うと人間の遺伝子レベルの本能の強さを感じました。寝てれば天使、起きたらただの怪獣なんですけど可愛いから許す、みたいな感じなります。

少し楽になったのは1ヶ月過ぎたくらいからで、うちは奥さんの意向で退院してすぐに夜間消灯する生活を始めていたので、2ヶ月目くらいから徐々に夜寝るリズムが作られて、ミルク対応はあれど深夜は自分の時間を取ることができるようになりました。
その結果、徹夜してるのに自分の時間を持てることが嬉しく、体は疲れててもメンタルはだいぶ回復しました。
今思うと夜よく寝てくれるというのは単に娘の特徴でしかなく、個人差はある問題かと思いますが1度寝たらまとまって寝てくれるリズムを先んじて作れたのは生活の面ではプラスでした。

ここで作れた深夜の自由時間の殆どはゼルダとスプラやってましたが、ゼルダが1段落した時期くらいからプログラミングの禁断症状が出て、毎日深夜にコードを書く生活をしており、多分エンジニアキャリアの中で一番と言ってもいいくらいプライベートでコード書く期間を過ごしてました。間違いなく仕事してるとき以上にコードに触っていたと思います。

先週くらいからもう夜は子供と一緒の時間に寝るようになったので、ものごころついてから変わることなかった夜型の生活リズムがあっというまに朝方に変わりました。育児の効用が凄すぎます。

買って良かったもの ~育児編~

Amazon Echo

もともとスマートホームにしようと思って購入してたのですが、現在はほぼぴよログの入力インターフェースおよび CuboAi のモニターとして使ってます。
Amazon Echo が1番育児で活躍してるガジェットかも知れません。
あまりに夫婦で「アレクサ」と言いまくってるので「ママ」「パパ」と呼ばれる前に娘に「アレクサ」と呼ばれる可能性があります。

調乳ポッド

80度以上のお湯をキープしてくれます。
そろそろミルクの時間だなーという時間の少し前くらいからお湯沸かしてキープしておけるので多少時間がズレたときに沸かし直す手間が省けて良いです。

バウンサー

原因不明のぐずりで全然泣き止まないときでもバウンサーに突っ込んで揺らしてると、8割くらいの確率で大人しくなります。

ベビーモニター

jp.getcubo.com

娘の寝返り監視のために導入しました。
またベビーモニター導入と同じタイミングで娘の寝室をリビングから2Fの寝室に移したので、娘と同じ空間にいる時間をちょっと減らせて気が楽になる、という副作用もありました。
娘が同じ空間で寝てるとちょっとした物音でも起きちゃうことを気にして、なるべく音を立てないようにしながら活動するストレスがありましたが、一時的に寝る部屋を別部屋に移せたのでそういった懸念はなくなりました。

リンサークリーナー

ソファに娘がゲロってもすぐにゲロった部分を掃除できるので、ゲロが怖くなくなりました。

番外編1 - あって良かったもの

これは確信を持って言えるのですが、育児には自家用車がある方が圧倒的に楽です。
母子の退院時に始まり、1ヶ月診断、予防接種、ちょっとしたおでかけなどなど全てにおいて自分達専用の動く倉庫があるとないとでは外出時のストレスが段違いで、もはや自家用車がない状態で子連れ外出のやり方がわかりません。

ドラム式洗濯乾燥機

ミルクはこぼすわ、吐き戻しはするわ、季節柄すごい量の汗かくわでとんでもない量の洗濯物が日々排出されてて、とてもじゃないけど洗濯して外で干すという作業は無理of無理でした。

これはたまたまなのですが戸建がある状態で育児スタートしたので、集合住宅だと感じる煩わしさみたいなものとほぼ無縁でいられて精神衛生上良いことしかありませんでした。

Ex.

  • 子供が泣いても近所に迷惑かけない。
  • 戸建で部屋が余ってるのでとりあえず困ったものは余ってる部屋に突っ込んでおける。
  • 駐車場から家の玄関が近いので、ベビーカー始め荷物の積み下ろしが楽。

etc...

番外編2 - 使ってるアプリ・サービスなど

ぴよログ

www.piyolog.com

子供のアクティビティを記録できるアプリです。
夫婦で子供の寝起き、ミルク、うんち、おしっこなどの各種アクティビティの記録を共有できるので、余計な確認(ミルクいつあげた?みたいな会話) が減りますし、もうぴよログなしには育児のコミュニケーションが成立しなくなっています。
体重や身長、予防接種の記録などもできるので、特に検診時の質問事項にすぐ答えられるのも良きでした。
もはや子育ての健全な運用にもログが欠かせない時代になっているんですね。

ぴよログは Alexa にも対応しており、授乳中やおむつ替えてる最中など、両手が塞がってスマホ使えないときでも入力できるインターフェースを用意してくれてるあたり「わかってる」アプリだと思います。

作ってるみなさん本当にありがとうございます。課金はしてないんですけどね。

みてね

mitene.us

娘の写真は「みてね」を使って夫婦の両親に共有しています。
家族みんなが入ってるLINEグループとか作ってそこで投稿しても良かったんですが、まぁLINEはお互い色々気を使うし、写真や動画見る以外の余計なコミュニケーション発生させたくなかったので専用のアプリ使うことにしました。

「みてね」が良かったところは管理者権限でメンバーのやれることを絞れること(*1)と、アプリの登録導線がめちゃくちゃわかりやすかったことです。
あんまりスマホに詳しくない夫婦それぞれの両親にも LINE でリンク送るだけですぐに登録してもらうことができました。

あと「みてね」には誰が写真を見たのかを確認できる機能があるのですが、普段連絡をよこさずスマホもそんなに得意じゃない自分の父が毎日必ず1度はログインしてる形跡を確認できたりして、この時代にこういうサービスがあって良かったなと思います。

*1. 両親のコメントを許可してしまうと特に姑(僕の母)からのコメント対応に奥さん側が苦慮するという話を聞いていたので家では僕たち夫婦以外のコメント権限を剥奪して運用してます。

メルカリ

メルカリは育児を通して一番価値の再評価をしたサービスかも知れません。

今までガジェットを出品することでしか使ってなかったのですが、育児に必要なものは単価がちょい高めなのに寿命が早くて3ヶ月、ベビーカーみたいなものでも数年というスパンでいらなくなるので、中古を嫌う以外に新品を買うメリットがあまりありません。
多少の型落ちでも気にしないのであれば、メルカリで調達するのが一番コスパ良く、調達価格によってはレンタルするより安く済みます。
また、使い潰したところでメルカリで買ったものなので特に気になることはなく、ちょっときれいに使えたらまたメルカリに出品できちゃうね〜とか夫婦で話してて、必要なものの半分以上はメルカリで調達しました。

自分は買う側としてメルカリをちゃんと使ってこず、全然その辺の土地勘がなかったのですが、奥さんがメルカリヘビーユーザーで売るのも買うのも自分とは比較にならないくらいのプロだったので、チャイルドシートとベビーカーをセットで3万弱で調達してきた(型落ち度合いが2年程度)のは流石に驚きました。
(しかも出品者が近くに住んでいたので車で取りに行ったので配送料も梱包解く手間もゼロ。メルカリってジモティーみたいに使えちゃうんですね...w)

まいにちのたまひよ

st.benesse.ne.jp

奥さんに伝えて登録してもらったんですが、同じ月齢の部屋作ってくれるので、同じ月齢の子の成長段階を見つつ、我が子の状況を客観的に見ることができてよかったです。
ミルクの量を増やすタイミングとかも、基本は個人差があるものなのですが、目安として同じ月齢の子がどれくらい飲んでいるのかを知ると、じゃあ増やそうか、とかもうちょっと同じ量でいくか、みたいなことを決める1つの指標にできました。

なお、奥さんはここで友達作ってて、インターネットで仕事してる自分以上にインターネットをインターネットとして使っていて尊敬しました。(こういう掲示板ではすぐROM専になる自分とは大違いでした)

こどもチャレンジ

おもちゃのサブスク程度のつもりで始めました。

その他の感想

  • 今までも友達の子供に会わせてもらう機会があったのですが、それはだいたい生後半年過ぎたあたりのタイミングが多く、この育児最初のしんどい時期を過ぎた状態で会っていて、かつこの時期を経たあとの話をメインで聞いていたので、実際にスタート時期の話は身の回りでも聞く機会が少ないんだなと、今更ながらに気づきました。
  • 育児関連の行政サポートは東京都が圧倒的で、東京近郊だと市区町村によってまちまちでした。たまたま今自分が住んでる地域はサポートが少なく、郊外だからといって子育てがし易いということはなかったので、地域ごとに明確に分かれるポイントになりそうです。この辺は自分もリサーチ不足だったところで「できるなら都内」というのは同意するところがあります。まぁそれに耐えるだけの稼ぎがあればの話ですけど。
  • あまりに機械やテクノロジーの恩恵を受けすぎてて、これらがなかった自分の両親以上の世代はどうやって育児してたのかマジで疑問です。(そもそも核家族じゃないというのはありそう)
  • 育休始めとした職場の育児に関するサポートは相当充実しており、現状自分はかなり恵まれてる方だなと思いました。
  • 税金ヤバイ。育休中は住民税を非課税にしてほしいです。
  • 子供のマイナンバーカードは個人番号が通知されたら即作ったほうが良い です。
    • 子のKYC及び親子であることの証明が必要になる手続きにおいて住民票を使わず親子それぞれマイナンバーカードがあれば事足りるケースがあり、いくつかの手続きが超簡単になります。僕はこの恩恵を子のゆうちょ口座を作るときに受けていて、親子それぞれのマイナンバーカードの提出のみで口座作成できました。他にどんな手続がこの方式で対応できるかを調べ切っている訳では無いですが、もう本人確認のデファクトマイナンバーカードに移行してるので、子供の本人確認の面倒臭さから開放されるためにもマイナンバーカードを作らない理由はなさそうです。
    • 保険証としての機能も付いたので便利さは増していくはず。
    • マイナポイントは出生タイミングの関係で受け取れなかったです。悲しい...。
  • パパ育休の仕組みが難しく、厚生省のドキュメント見てもいまいち手当の振り込まれるタイミング等々が分からずだったので、もうちょっとわかりやすい資料を用意してほしいなと思います。
  • 行政の主催してるパパママ向けのイベントには参加して損はない。
    • 自宅のすぐ近くに公民館の分館があり、そこで親子イベントが毎月開催されてることを知ったので参加してみたのですが、親同士繋がりが作れたりしたので参加しておいてよかったなと思います。企画の内容によっては月齢的に合わないケースがあるので毎月参加していたわけではありませんが、参加したときに同じ班になった自分たちよりちょっと月齢の進んだ子の保護者に話を聞くだけでも結構学びになることはありました。
    • 特に保育園前の育児をしてると家族と時々会える友人を除いて、全く知らない人と知り合う機会というのはほぼなくないので、気分転換に地域のコミュニティをを利用するのもなかなか良いものでした。
  • 男性側が突発的なワンオペに対応できるくらいの最低限のタスク消化スキルを付けておくと、奥さんが整体に行ったり美容院に行ったりするなどの外出する時間を作ってあげられます。子供は可愛くても何かとストレスがかかる存在でもあるので、適度な息抜きは夫婦ともに必要ですね。